うつ病の代表的な治療法
薬物療法
老人性うつの治療でメインとなるのが薬物療法です。抗うつ薬などを用いて治療を進めていきますが、薬の効果が出るのには数週間かかるため継続して服用する必要があります。副作用が出たことを理由に服薬を止めてしまう人もいるので、根気よく治療していく姿勢が求められます。最初は少量から服薬し、目安量になるまで徐々に増やしていきます。高齢者は低体重の人や小柄な人が多いので、一般的な目安量よりも少なく処方される場合もあります。
薬物療法の効果が最も期待できるのは「睡眠障害の改善」や「食欲不振の改善」です。一方、「意欲や興味関心の向上」にはあまり効果がないこともあります。高齢者は薬に対してマイナスイメージを持っていることが多いので、その場合は本人に納得してもらえるよう周囲が丁寧に説明してあげなければなりません。
精神療法
精神療法は医師やカウンセラーが患者の症状や悩みをヒアリングし、内容に応じて治療を進めていく方法です。精神療法には「認知行動療法」「対人関係療法」「支持療法」などがあり、患者の状態に応じて治療法を選択します。高齢者は精神療法を避ける傾向にあるため、精神療法を用いる際には本人が納得しているかどうかを事前に確認する必要があります。
環境調整
環境調整はストレスの原因となっている生活環境や人間関係などを調整してストレスを軽減する治療法です。高齢者はすでに仕事を引退し、転居が難しい状況なので環境調整の選択肢が限られています。一方で、訪問介護やデイサービスを利用して日々の生活に刺激を与えることは可能です。介護保険サービス以外でも、地域の福祉サービスを活用して環境調整を行う方法もあります。
環境調整には家族の支援が必須
高齢者の環境調整において非常に重要なのが、家族の支援です。特に意識すべきなのが、「家庭内での孤立」を防ぐことです。例えば、家族と同居していても高齢者が一人で食事を摂る「孤食」は大きなストレスを抱える原因となります。決して「同居しているから安心」というわけではありません。「近くにいるのに通じ合えない」ことが最も孤独を感じます。
食事だけでなく通院や診察に同行するなど、本人のことを気にかけている姿勢を行動で示すのも効果的な方法です。ただしその場合は、本人を診察室から退室させて医師と二人きりで話すことは避けてください。メンタルヘルス不調の高齢者はマイナス思考になっています。自分のいないところで何かしらの相談をしていることに対し、不安やストレスを感じてしまうかもしれません。
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